犯罪被害者等支援弁護士制度とは?対象や支援内容を解説
犯罪の被害に遭うと、捜査への協力から賠償の請求まで、心身の傷を抱えたまま多くの局面と向き合わなければなりません。
こうした負担を軽くするため、2026年1月から犯罪被害者等支援弁護士制度という新しい仕組みが始まりました。
本記事では、この制度の対象となる被害と要件、受けられる支援の内容を解説します。
被害直後から弁護士に無料で頼れる新しい制度
犯罪被害者等支援弁護士制度は、改正総合法律支援法に基づいて創設され、2026年1月13日に運用が始まりました。
一定の重大な犯罪の被害者やその家族が、被害の早期段階から弁護士による継続的で包括的な支援を受けられる点に特徴があります。
弁護士費用は原則として法テラスが負担するため、経済的な余裕がなくても利用をあきらめる必要はありません。
従来の支援が限られた場面にとどまっていた空白を埋める、被害者支援の大きな前進といえる制度です。
制度の対象となる被害と要件
この制度は、すべての犯罪被害を対象とするものではありません。
対象となる被害の類型と資力の要件を確認しましょう。
対象となる犯罪
制度の対象となるのは、次のいずれかの犯罪の被害者です。
- 殺人や傷害致死、危険運転致死など故意に人を死亡させた罪(未遂を含む)
- 不同意性交等や不同意わいせつをはじめとする性犯罪(未遂を含む)
- 傷害や強盗致傷など人を故意に負傷させた罪のうち、治療に3か月以上かかる場合や犯罪被害者等給付制度の障害等級第1〜14級の後遺障害が残る場合
被害者本人が亡くなったときや心身に重大な支障があるときは、配偶者や直系の親族、兄弟姉妹も利用できます。
資力要件
利用できるのは、申込者とその配偶者の現金や預貯金、有価証券を合計した額が300万円以下の方です。
配偶者が事件の加害者である場合には、その資力を合算しない扱いが認められています。
また、被害を原因とする1年以内の療養費や受け取った給付金は資力から差し引かれるため、形式的な金額だけで諦める必要はありません。
なお、対象となるのは2026年1月13日以降に発生した犯罪による被害です。
支援内容は刑事から民事まで包括的
支援の範囲は、捜査機関からの事情聴取への対応や刑事裁判への被害者参加といった刑事手続きにとどまりません。
加害者に対する損害賠償の請求、給付金の申請手続き、報道機関への対応まで、被害後に直面する法的な課題を1人の弁護士が継続して支えます。
費用は原則無料である一方、加害者側から賠償金を回収できた場合には、一部を負担する例外もあります。
まとめ
犯罪被害者等支援弁護士制度は、生命侵害・性犯罪・重傷被害の被害者と家族が、弁護士の包括的な支援を原則無料で受けられる新しい制度です。
制度の対象に当たるかの判断や法テラスへの申込みには、刑事事件に通じた弁護士の助言が欠かせません。
犯罪被害でお悩みの方やご家族は、刑事事件と被害者支援に取り組むときわ綜合法律事務所へお気軽にご相談ください。
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吉田 要介よしだ ようすけ / 千葉県弁護士会
松戸市を中心に、相続・遺言、離婚、交通事故、刑事事件など 幅広い分野の法律問題に対応しております。
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- 行政書士
- 著書・論文
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- 2015年12月:子どものいじめ問題ハンドブック--発見・対応から予防まで
- 2017年 6月:子どもの権利ガイドブック
- 2020年 10月:子どもの権利ガイドブック【第2版】
- 2024年 11月:子どもの権利ガイドブック【第3版】
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